このホテルは、多分パリにあるホテルの中でも最も歴史のある建物だ。
設計はルイ15世のおかかえ建築家で、1758年にコンコルド広場(当時はルイ15世広場)と同時に設計してしまったというのだから、建物そのものが博物館のようなものだ。かのマリー・アントワネットもこの館を訪れたことがあるらしく、彼女の名前がついたサロンもある。
革命前夜の1788年にクリヨン伯爵が買い取った後、1907年までは私邸として使われていたそうで、伯爵の名がホテルの名前となった今もホテルというよりはお屋敷のような雰囲気がある。
何よりコンコルド広場に面しているというシチュエーションは世界に一つ、その上内装もすごい。
広場から入口を入ると、ぴかぴかの大理石、バカラの年代モノシャンデリア、天井の木彫り細工に迎えられる。世界の王族・政治家のVIPが顧客リストに名を連ね、昭和天皇も泊まられたという。まさにフランス国家が自信を持って各国の賓客を迎える、迎賓館の役目を果たしていたのだろう。
部屋の家具も18世紀のスタイルでバスルームは当然大理石、日本でイメージする絢爛豪華なフランス、そのものだ。もちろん、エアコンも効いているしインターネットも部屋から接続できるけれど、雰囲気はタイムスリップ状態。
そんな古めかしいホテルで今一番注目を浴びているのは、2つ星レストラン“アンバサダー”だ。アラン・デュカスの右腕だったジャン・フランソワ・ピエージュは、今フランスで一番勢いに乗っているシェフといわれていて、メディアでもかなり話題になっている。2004年からここに就任したシェフの作る料理は、ものすごく斬新な素材を組み合わせてしかもおいしい。メニューにも“ピザ”なんて、「え、クリヨンで?」と驚くものがあるけれど、ピザをシェフが解釈するとこうなる、というものが出てくる。実際に味わうと、見た目に美しく、味の調和も素晴らしい。
そのレストランは18世紀には舞踏の間だった場所にあって、ドレスをまとった王侯貴族がそこにいてもおかしくないような内装だ。フランス料理の先端を行くシェフの極上の料理(食器も真っ白のモダンなもの)と数世紀前の時代の香りが残る。
そんなパリの過去と現在の入り混じった優雅を体験できるホテルだ。
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| パリ通信の評価 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
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| スタッフ | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
| 雰囲気 | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
| 客室・ベッド | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
| 立地・アクセス | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
| ホテル設備 | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
| 朝食 | ★ | ★ | ★ | ★ | ★ |
●ホテル案内に関しては2007年6月1日現在、得られた情報を基に掲載しています。
●改修工事、レストラン名、ホテルの付帯サービス内容、有料サービスの料金等は予告無く変更となる場合がございます。
●客室からの眺望に関してはホテルの立地状況、創業年数、周囲の環境の変化、ご利用階数などにより変更となる場合がございます。



